カテゴリ:音楽( 24 )

響きはどこまでも情緒纏綿と♪

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メトロポリタン歌劇場2011年来日公演『 ラ・ボエーム 』に行ってきた。

指揮:ファビオ・ルイージ(←J.レヴァイン)
ミミ:バルバラ・フリットリ(←アンナ・ネトレプコ)
ロドルフォ:マルセロ・アルバレス(←ジョゼフ・カレーヤ)

演出:フランコ・ゼフィレッリ

実際、ミミとロドルフォは昨年のトリノ王立劇場来日公演の『 ラ・ボエーム 』と同じ組み合わせになっちゃいましたが・・・。
これでノセダが代役だったら観に行かなかったかも(そして後悔しただろう)。
指揮者と主役二人が交代、原発事故の影響でネトレプコはチェルノブイリのトラウマがあるそうで。
同じ来日公演で『 ドン・カルロ 』のエリザベッタを歌いに来日したフリットリが飛行機を降りたらミミに変わったのでヨロシクと告げられてビックリしたそうだ。

そんな色々あった来日公演だけど、結果的には磐石の布陣で臨む『 ラ・ボエーム 』となりました。




まずは素晴らしかったのが、ロドルフォ役のアルバレス。
昨年のトリノのときはHi-C回避だったり、それほど調子は良くなかった。
今回は本来のキャスティングが彼でも良かったのではないかというぐらいの調子の良さ。

情感の発露、声質の明るさ、ロマンティックな艶のある響き。
アクートの力強さも鳴りも半端ない。

『 冷たき手を 』のHi-Cもクリアで聴き応えある迫力。

彼の最後の“Mimi・・・!”という慟哭で思わず、不覚にも、涙した。


そして貫禄のという言葉が似つかわしくなってきた、バルバラ・フリットリ。
この人のミミは何度観ても聴いても涙腺を刺激する。
ちょっとかすれた箇所はあったけど、それも気にならないほどの演唱にうっとり。


端役だけど、道化役のべノアとアルチンドロをMETの大御所ポール・プリシュカが演じていたのが嬉しかった。
80年代のMETのビデオでは必ず目にする常連歌手。トゥーランドットのティムール、シモン・ボッカネグラのフィエスコ、トロイアの人々のナルバールなどなど何回見返したことか。
お元気で来日されたことが本当に嬉しい。


児童合唱・・・流石に来日はできなかったか、TOKYO FM児童合唱団とのこと。
2幕に非常に活躍する児童合唱、ことごとく演技が下手、というか可愛くない。
品祖でそこだけ学芸会?という感じでトホホなでき。
NHK少年少女合唱団(だっけか)を使っても同じかなぁ、いっそ芦田愛菜でも使っとけ。


指揮のファビオ・ルイージ、この人のオペラは生は初めて。
実演だとマーラーのコンサート(ドレスデン)でその響きを堪能した。

この人のオペラでの音作りが本当に情緒纏綿で素晴らしい。
イメージで申し訳ないけど、この人の音楽はもっと知性を優先させたかっちりしたものかと思ってました。
それをマーラーのコンサートでもイメージを裏切られたこと、思い出しました。

特に素晴らしかったのが第3幕のアリア『 あなたの愛の声に呼ばれて出た家に 』から続く二重唱&四重唱、第4幕の冒頭の二重唱。
結構歌手をひっぱり情感を引き出す、出色の指揮さばき。



ボエームはビデオでも実演でも何回も見ているけど、その音楽の美しさ、青春の普遍性、ノスタルジィの罠に毎回やられてしまう。
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by amarali1969 | 2011-06-17 23:17 | 音楽

内田光子&クリーブランド管弦楽団@サントリーホール♪

久々にサントリーホールでコンサート♪

クリーブランド管弦楽団のオール モーツァルト プログラム。
指揮はピアニストの内田光子が弾き振り。

舞台から5列目やや左より、結構バランスのいい環境でした。

 

■ディヴェルティメント ニ長調 K136(指揮者なし)

チューニングなしでいきなり奏で始められるディヴェルティメント。
清透かつ精緻、一分の隙もない軽妙な演奏で楽しめました。
クリーブランド管弦楽団の小気味いい挨拶と言う感じ。

続くピアノ協奏曲2曲は内田光子による弾き振り。

■ピアノ協奏曲 ニ短調 K466

冒頭から異様で重苦しい緊張感に圧倒される。
内田の指揮は多分オケからしたら非常に見辛い指揮なんだろうな。
ひらひらの衣装もテンポを狂わせかねないし、打点もわかりにくい。
ところが、そんな指揮をする内田の表情や体全体の動きから発せられるオーラが凄い。
これがクリーブランドの団員一人ひとりに魔法をかける。

圧倒的なカデンツァもある意味演歌的なんだけど素晴らしい。

■ピアノ協奏曲 変ロ長調 K595

モーツァルトの凄さを思い知らされる曲。
こういうところは本当にまだ僕には早いなぁとつくづく。。。
軽やかに毒を吐く感じか。

内田のアプローチは、その大仰な指揮や弾き方とは正反対に、禁欲的で知的。
だけど冷たい感じはせず、その響きは、優しく「このメロディ、覚えてる? 懐かしいでしょ?」と語りかけてくる感じ。

琴線を揺さぶるコンサートで、寒空になんだか心はぬくぬくして帰ってきました♪

フィリップス(今はデッカか)で出てた内田光子のソナタを出して聴きたくなった。
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by amarali1969 | 2010-11-16 23:51 | 音楽

トリノ王立歌劇場の『ラ・ボエーム』♪

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指揮:ジャナンドレア・ノセダ
ミミ(sop.):バルバラ・フリットリ
ロドルフォ(ten.):マルセロ・アルヴァレス
マルチェッロ(bar.):ガブリエーレ・ヴィヴィアーニ
ムゼッタ(sop.):森麻季
ショナール(bas=bar.):ナターレ・デ・カローリス
コルリーネ(bas.):ニコラ・ウリヴィエーリ
トリノ王立歌劇場管弦楽団・合唱団
杉並児童合唱団
演出:ジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ(ヴィットリオ・ボレッリ復元演出)

本日は有給休暇をとって東京文化会館へオペラを観に行ってきた。
イタリア最古参の歌劇場、トリノ王立歌劇場の『ラ・ボエーム』だ。

今日の東京は34度!
そんな中、年末から春先にかけてが舞台の『ラ・ボエーム』です、雪がチラついて、凍える手が冷たい! そんな情景は脳内補完。

ジャナンドレア・ノセダの指揮は、この起承転結ばっちりのオペラを敢えてメリハリをつけず、終始はっちゃけること無く、美麗に響かせる。
それはあたかも第四幕の悲劇的結末を予見させるようで、通奏低音のように死の気配がまとわりつく。そういう解釈も面白いといえば面白い。

ただ、やっぱり『ラ・ボエーム』というオペラは、最終幕にどれだけノスタルジーを感じられるか、楽しかったあの頃を走馬灯のように回想できるか、その落差に観客はせつなさのどん底に突き落とされるわけです。

なので、一幕・二幕、三幕のムゼッタとマルチェッロのパート、四幕の前半はこれでもかっていうぐらいコテコテのはっちゃけた楽しさが欲しい。ま、好みですがね(^^;

そうは言ってもノセダの第四幕後半の節回しは絶妙で、最後の一音までが悲しみに溢れています。拍手も忘れるほど、せつなく、沈痛。

演出・舞台は空間の余白を巧く使うことで、歌手の心情をフォーカスする絶妙の配置に感心。
第三幕の雪の舞い散る冷たく透明な情景の美しいこと!

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歌手ではミミのバルバラ・フリットリが絶品!
容姿・声質・演技、全ての要素がまさにディーバのオーラ漂う貫禄。
アンサンブルオペラのバランスを壊すことなく飛びぬけた実力を遺憾なく発揮。

ロドルフォのマルセロ・アルヴァレスは、リリックな美声で期待通りの適役。
ただ、一幕は声の伸びがイマイチであまり前に飛んでこない。
見せ場の『冷たき手を』でも音を下げてHi-Cを回避(DVDで出てるメットのカレーラスと同じね)。
後半に行くにしたがって上がり調子でフリットリと遜色なく渡り合える声質になったのは良かった。

期待以上に良かったのは森麻季のムゼッタ。
線の細いキャラ&声質ながらも艶っぽいムゼッタを頑張って演じていたのが好印象。
ただ、これは演出・衣装の問題なんだろうが、元来ムゼッタって、彼女が登場すると舞台上の空気がガラッと変わる、そんな役割が音楽的にも演劇的にもあると思う。
第二幕の初登場でもど派手に登場して、それまでの和気藹々としたロドルフォ一行の空気を一変させる。三幕でも悲しい別れのデュエットを歌うロドルフォとミミのかたわらでマルチェッロとの罵り合いで、その対比の妙という異質な空気の歪みをもたらす。そして四幕のロドルフォ達の悪ふざけ馬鹿騒ぎをばっさり凍りつかせる登場。
この空気を変える効果が全くといっていいほど空振りに終わっている。
二幕の初登場ではエキストラの娼婦のほうが派手はでしく、全然目立たなくって思わず探しちゃったほど。

トリノの管弦楽団はノセダの意図ということで鳴りをひそめがちな演奏ではあるものの、歌手に寄り添う劇場職人的な巧さのあるオケでした。

いろいろ目に付くことはあったけど、非常にレベルの高い公演であったことは確かで、感動的な上演に立ち会えた幸せに大満足の一夜だった。
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by amarali1969 | 2010-07-28 23:35 | 音楽

燦然と降り注ぐ聖俗の光@ミューザ川崎♪

今日は川崎の素敵なコンサートホール、ミューザ川崎でマーラー♪
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第700回定期演奏会Aシリーズ【定期演奏会700回記念公演】

マーラー/交響曲第2番『復活』

指揮:エリアフ・インバル
ソプラノ:エミ・ナーデルマン
メッツォ・ソプラノ:イリス・フェルミリオン
合唱:二期会合唱団
コンマス:矢部達哉

ミューザ川崎はプリンシパル・コンダクターに就任したエリアフ・インバルのお披露目公演以来。
そのときも演目はマーラーで八番でした。

席は前目の6列目、中央右よりでした。

3月のサントリーホールでのマーラー3番でもそうでしたが、本当に都響の安定感はさらに充実を増し、安心して聴いていられるマーラー。
綺麗に演奏できるのは当たり前、マーラーの醜い部分も手をつけ始めているのはインバルの薫陶のおかげか。今後も非常に面白いマーラーが聴けそうな予感がします。

第一楽章は幾分おとなし目に流れていきますが、それでもところどころポイントで絶妙なフレージングで聴かせる音に耳をそば立たせてしまいます。
第二楽章の弦は本当に聞き惚れる。ピッチカートの豊かな響き、角笛の旋律を特に際立たせているバランス感覚。
第三楽章の諧謔的な咆哮と爆発、なかなか聞かせます。
第四楽章、メッツォのソロですが、都響が巧いのはこういうところも。歌を絶妙の音量で支える低弦パートの技巧がきらりと光る瞬間です。
そして第五楽章。圧倒的な音の洪水、天から降り注ぐのは聖歌でもあり俗世の喧騒でもある。舞台袖の別働隊バンダの効果も技術も素晴らしかった。合唱は出の部分で「?」と思ったけど、総じて良かったのではないでしょうか、晋友会合唱団のほうが好きだけど。

あえてこのミューザ川崎で大規模構成の曲を聴くことが、癖になる。ここでベルリオーズのレクイエムとかシェーンベルクのヤコブの梯子なんかを聴いてみたいな。
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by amarali1969 | 2010-06-18 22:10 | 音楽

沁みるクリアサウンド@東京オペラシティ♪

久々のコンサート♪
5月は行けてなかったなぁ。

今日は初台の東京オペラシティコンサートホールにてダニエル・ハーディングのモーツァルトプログラムを聴いてきたよ。
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W.A.モーツァルト/
交響曲第40番 ト短調 K.550、レクイエム ニ短調 K.626(バイヤー版)

指揮:ダニエル・ハーディング
スウェーデン放送交響楽団&スウェーデン放送合唱団

ソプラノ/リサ・ミルネ
メゾ・ソプラノ/クララ・ムーリツ
テノール/ジョシュア・エリコット
バスバリトン/ジョナサン・レマル

凄いキャリアになっちゃったけど、ダニエル・ハーディングはまだまだ若いんだよねぇ、35歳!
蒼白い死神のようなビジュアルが不健康に美しいマエストロ。

スウェーデン放送交響楽団はクリアなサウンドで、よく響くシューボックス型のオペラシティのコンサートホールと相性がいい。

まずは交響曲40番。
第一楽章モルト・アレグロは、この透明感溢れるサウンドが軽やかに疾走する心地よい演奏。
第二楽章アンダンテは多層的に積み上げられていく音の波紋を堪能。
第三楽章メヌエットは鋭く攻撃的でデモーニッシュな舞踏会。
第四楽章アレグロ・アッサイはハーディングの構成力の才をまざまざと見せ付けられた演奏。ハーディングはこの有名な旋律をオケに丁寧なフレージングを要求し、一音々々まるで言の葉を大事にする朗読者のように、響きの中にしっかり置いていく。

普段あんまり聴かないモーツァルトの交響曲を大変面白く聴くことができた。

そしてレクイエム。
これは感動したなぁ、言葉を失うぐらい。
ハーディングの紡ぐ音楽はとても丁寧に語りかけてくるもの。
何より合唱団の巧いこと!
「宝石を散りばめたような声の饗宴」「精緻なこと言語を絶する」といった賛辞は本当に大袈裟ではないことを実感したよ。
ソリストはSMsTBそれぞれ声のキャラクターがまちまちでアンサンブルが合わない感じが気になる(特にバスバリトン)。
それでも総じて非常に感銘を受けた演奏だった。

惜しむらくは、レクイエムの最後の一音が鳴り止まぬうちに拍手を始めたおバカな集団がいて、余韻をぶち壊してしまったこと。
数秒後気がついたのか拍手を止めてまた静寂が戻ったんだけど、取り返しのつかないことには変わりない。
ハーディングはその静寂の中、微動だにせず。
失われた瞬間の殉教者のようだった。
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by amarali1969 | 2010-06-15 23:40 | 音楽

マーラー/ピアノ四重奏断章<イ短調>@シャッターアイランド♪

横浜桜木町駅前に出来たシネコン、横浜ブルク13で『シャッター・アイランド』を観てきた。

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いやいや、違うって・・・

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このシネコン、夜中の上映もやってて24:00の回とか25:00の回なんかもあるわけです。
終電逃して始発まで時間つぶし、なんて方にはおすすめかも。

ものは試しで、24:00の回で観てきました(終映26:30)。

日曜のこんな夜中でもいるんですな、ロビーに人が・・・
でも『シャッターアイランド』のシアターには僕を含めて7人で貸しきり状態。

かなりネタバレ禁止な映画で、上映前にも「ラストの衝撃は他言しないで!」と断り文句が。
でも、予告編見た段階で、もしかしたら・・・と予想はついちゃうかもしれないですね。

まぁ、それがどんぴしゃ当たったとしても、「観れる」映画ではありました。



びっくりしたのが、テーマ曲。

冒頭から主要なシーンまで、そしてエンディングも、どこかで聴いたことがあるなぁと。
でも思い出せずに・・・

帰りの自転車でも曲がぐるぐる頭の中を回っているんだけど、なかなか曲名が出てこない。
家につく頃にようやく思い出した。
凄いコアな曲です、グスタフ・マーラーの『ピアノ四重奏断章<イ短調>』。
マーラーが学生時代に作った習作で、一つの楽章のみ完成版が残っていて、残りの楽章は散逸もしくは未完と看做されているもの。
物悲しくメロディアスな旋律は映画のテーマに合致していて、なかなかのセンスだなと唸りました。

⇒ マーラー/ピアノ四重奏断章<イ短調>はこんな曲です♪


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by amarali1969 | 2010-04-20 15:35 | 音楽

カルミナ・ブラーナ@東京文化会館♪

東京・春・音楽祭の最終演目、『カルミナ・ブラーナ』初日に行ってきた♪

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☆モーツァルト/交響曲第35番 二長調 K.385 《ハフナー》
☆オルフ/世俗カンタータ《カルミナ・ブラーナ》

 指揮/リッカルド・ムーティ
 ソプラノ/デジレ・ランカトーレ
 カウンター・テナー/マックス・エマヌエル・ツェンチッチ
 バリトン/リュドヴィク・テジエ
 管弦楽/東京春祭特別オーケストラ
 合唱/東京オペラシンガーズ
 児童合唱/東京少年少女合唱隊
 合唱指揮/ロベルト・ガッビアーニ

まずはハフナー。

僕モーツァルトって苦手なんです。
どーしても眠くなってしまう・・・

でも、ムーティの指揮はタイトで切れ味が鋭く、奇跡的にモーツァルトで眠くならなかった(^^;
モーツァルトのレビューがこれだけっていうのもどうかと・・・


休憩を挟んでいよいよ『カルミナ・ブラーナ』です!!

誰もがこの曲の冒頭は聞いたことがあるはず。よく映画にも使われるし、サッカーの中継番組でも使われていたような気がします。

もともと19世紀初めにドイツ南部、バイエルン州にあるベネディクト会のボイレン修道院(ベネディクトボイエルン;Benediktbeuern)で発見された詩歌集に、カール・オルフが作曲した世俗カンタータなんですが、その歌詞が全然おちゃらけていて笑えます。

冒頭のティンパニー、それに続く合唱の第一声から、東京文化の大ホール、あのでかい箱が鳴り響きます。

いやー、合唱が巧い!
確かに人数は多くて80~100人くらいだったかな。でも迫力だけでなく、よくコントロールされている。
子音の立て方が綺麗だし、特にテノールが巧いんだな。

ソリストでは、まずバリトンのリュドヴィク・テジエの朗々とした美声にやられました。
これが美声だけでなく、節回し、表現が豊かで自然な技巧が気持ち良い♪

その表現力が “Ego sum abbas” で遺憾なく発揮されてます。

出番は少ないもののカウンターテナーのマックス・エマヌエル・ツェンチッチも、もと少年合唱団のソプラノというキャリアを活かした発声で力強さと儚さを併せ持つ、美しい焼き白鳥を演じています。

今回どかんとやられたのが、ソプラノのデジレ・ランカトーレ!

この写真より全然可愛いんですよ、実物は!
まず見た目でどーんとやられて。

で、声も全く癖の無い、まろやかで非常に聴きやすいソプラノ。
この声と容姿で “ Dulcissime” なんか歌われた日にゃー、昇天ですよ(´Д`;)


もちろん、この演奏会の主役は帝王、リッカルド・ムーティ!

猛獣使いのように大降りでアクションする指揮が尋常無くカッコいい!!
こんなに飛び跳ねるムーティは見たことが無い。

そんな指揮から紡がれる音楽がまた、生き生きとしつつ切れが良い極上のカルミナで。
あぁ、まだ音の残滓が頭の中を駆け巡って、今日は眠れないかも・・・
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by amarali1969 | 2010-04-09 23:53 | 音楽

再びマーラー交響曲第3番@サントリーホール♪

一夜で何が変わったのか!

凄まじい感動の嵐が体中を駆け巡っています!

昨夜に引き続き、サントリーホールにてインバル指揮、東京都交響楽団のマーラー第3番を聴いてきました。

確かに席が良くなったというのはあるんですが、バランスだけの問題ではないはず。
前日の日記で拘った、弦と管の対話がしっかりなされている。
メヌエットのオーボエもとても繊細!

昨日の僕の耳はどうかしていたのか・・・
それとも気分的な問題?

とにかく同じオケの演奏とは思えないレベルの高いマーラーの音楽を体験してしまった驚き。



そうそう、昨夜の演奏会で第五楽章の児童合唱の出番のとき、合唱の女の子が一人立ち上がり遅れてましたが、どうやら体調がおかしかったようです。

流石に出番まで1時間強、じっと待っているのは子供には大変。
そこで今日の演奏では第4楽章の直前に合唱とソリストが登場するというステージ進行に変更されました。正しい選択。


アークヒルズ横の桜並木がライトアップされていて綺麗だった♪
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by amarali1969 | 2010-03-31 23:46 | 音楽

マーラー交響曲第3番@サントリーホール

東京都交響楽団は結構巧いオケだと思っている。

特にマーラーとの相性はいいはず。
ベルティーニとの第9や第8、インバルの就任披露演奏会の第8など未曾有の感動を与えてくれたオケだ。

本日は第3番。
第一楽章冒頭からかなり早めのテンポ設定。
なかなか聴かせるなぁと思ったのも束の間、第二楽章のメヌエットで全くデリカシーの無いオーボエが能天気に主題を奏でる。

基本的に弦、特に低弦パートは本当に素晴らしく、その情感のこもったメロディラインは感動的で、インバルのやりたいであろうことを実現している。

マーラーの交響曲は各パートの密接な対話だと思う。
特にこの第3番は元々標題が付いており(後にマーラー自身によって削除されたが)、それぞれ

第一部
 序奏 「牧神(パン)が目覚める」
 第1楽章 「夏が行進してくる(バッカスの行進)」 

第二部
 第2楽章 「野原の花々が私に語ること」
 第3楽章 「森の動物たちが私に語ること」
 第4楽章 「夜が私に語ること」
 第5楽章 「天使たちが私に語ること」
 第6楽章 「愛が私に語ること」

と言うように2楽章以降は「~が語ること」と音楽が雄弁に自然や神的なもの、愛を語る交響曲なの。
弦から管へ、管から弦へ繊細な対話が続いて徐々に感情を積み重ね、穏やかなマグマを噴出させる。

それが、木管はじめ重要なポストホルンも全然語ってこない。
これは技術的なものか解釈によるものか、本当にがっかりな演奏だった。

今年はマーラー生誕150周年、来年は没後100年の記念の年。
いい演奏会に出会えると良いなぁ。。。
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by amarali1969 | 2010-03-30 23:44 | 音楽

ミニマムなアレーナ・ディ・ヴェローナというパラドックス♪

今日は大学時代の同期とオペラ鑑賞♪

東京国際フォーラムでヴェルディの歌劇「アイーダ」を観てきた。
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アレーナ・ディ・ヴェローナ財団が往年の名テノール、プラシド・ドミンゴとコラボして一夜限りの「アイーダ」を公演。場所は東京国際フォーラム!
前から5列目のど真ん中。音響の悪い箱だけど、しっかり声は響いてきました♪

あ、同期の女子にバレンタインのプレゼントをいただいちゃった!
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かえって気を遣わせちゃったね! ありがとう!

アレーナ・ディ・ヴェローナというと約16,000人もの観客を収容できる古代ローマ時代の屋外闘技場跡地で開催される野外オペラの殿堂。とにかくスケールのでっかい演目が特徴で大群衆に象は出るは馬は出るは、スペクタクルな演出が観客を魅了します。

東京国際フォーラムのAホールでオペラが演奏会形式ではなく通常の舞台形式でかかるのは初めてだそうで。理由はその舞台の奥行きの無さ。
大掛かりな舞台転換が必要なオペラでは、通常表舞台の後ろにそっくりそのまま舞台が入るスペースが必要で、特にヴェルディの「アイーダ」とかプッチーニの「トゥーランドット」では奥行きは大事!

そんなこんなでアレーナ・ディ・ヴェローナがオペラをかける小屋としては東京国際フォーラムほど予想だにしない場所は無いわけです。

逆に演出家にとってはこれほど挑戦し甲斐のある舞台はないかもしれない。

そして演出家が出した答えは背景はCGコンピュータグラフィックスを使うということ。
舞台後方に大きなスクリーンがあって、そこに古代エジプトの風景や遺跡を効果的に投影するもの。
これがなかなかはまっていて、特に第三幕以降は非常に効果的だったよ。
大舞台が必要なアレーナ・ディ・ヴェローナをいかにミニマムな舞台に仕上げるかと言う逆説に見事な答えを出した感じ。

歌手ではダニエラ・デッシーのアイーダの独り舞台!
ラダメスのファビオ・アルミリアートも線は細いが一生懸命さが伝わる熱唱で尻上がりに良くなっていきました。
あとはアモナズロの新進のバリトン、クラウディオ・スグーラが存在感のある演技と歌唱で舞台に深みを与えていた。

ドミンゴの指揮はオケを鳴らせるよりも一歩引いてダニエラ・デッシーの完全サポートに徹しているようで。

ともあれ、オペラ舞台の新しい可能性がちょっと見えるような舞台だった。
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by amarali1969 | 2010-02-14 21:51 | 音楽